プライムビデオ「フィリップ・K・ディックのエレクトリックドリームズ」全話ガチレビュー【前編】。1番おすすめの話はどれだ?

エレクトリックドリームズ
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ハマった。

ドラマシリーズにハマることなど数年に1度くらいのこの私が、最近ハマって一気に見てしまったのが、この「フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ」。

ブレードランナー 」や「マイノリティ・リポート」の原作でおなじみのSF作家フィリップ・K・ディックの短編小説をもとに映像化したamazonプライムビデオ限定で視聴できるドラマシリーズ作品全10話です。

1話ごとに監督や脚本家が変わるアンソロジー作品。同じシリーズでも作品によってガラリと雰囲気が変わります。

それぞれのストーリーに共通するのは、フィリップ・K・ディックの作品の根底にある「本当の人間らしさとはなにか?」という問いかけ。

SFなので、近未来的な機械やシステム、人間以外のアンドロイドや地球外生命体などが出てくるのですが、そういった存在との対比により「人間らしさ」が浮き彫りにされたり、また一方でアンドロイドや機械の方が逆に「人間らしさ」を持っていたりと、いろいろ考えさせられるシリーズです。

手塚治虫先生のマンガにも共通するような倫理観や世界観ですね。

1話ごとにストーリーが変わる作品なので全部見なくてももちろん楽しめます。

でもこれだけあると、果たしてどれを最初に観たらいいんだろう?と迷いますよね。

そこで今回は「フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ」全10話のあらすじと独断と偏見で書いた本音のレビューをご紹介していきたいと思います!

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フィリップ・K・ディックのエレクトリックドリーム全10話一挙レビュー!

1.「真生活(Real Life)」監督:ジェフリー・ライナー(Jeffrey Reiner)

「真生活(Real Life)」のあらすじ
近未来で美人女性警官として暮らす主人公、サラ。殺人犯を追い詰める中で起きた悲劇により、心身のバランスを崩していく。そんな彼女を気づかって、一緒に暮らすパートナー(サラは同性愛者)、ケイティーが気晴らしにと「仮想世界へトリップできるVR装置」を手渡す。 VR装置でトリップしたのは私たちが暮らす現代(2010年代)の世界。サラはその世界で黒人の富裕実業家ジョージとして生きる自分を体験することに。
ジョージもまたその世界で同じようなVR装置の開発に携わり、自分で装置を試し、サラとして生きる世界を体験する。
登場人物や場所、記憶が微妙に重なるサラの世界とジョージの世界。2つの世界を行き来するうちに、サラとジョージはどちらが本当の世界(REAL LIFE)でどちらが仮想世界なのか分からなくなり“本当の自分がいる世界”を見失ってしまう。物語の最後、VR装置を壊し自分が信じる本当の世界へと統一されるサラとジョージ。果たしてどちらが本当の世界だったのか?

「真生活(Real Life)」の感想
「現代の私たちに実際に起こりうる世界」として一番ゾッとさせられるストーリーがこの「真生活(Real Life)」でしょう。
この話を観て、数年前くらいから一気に普及し始めた「 家庭用VRゴーグル」を連想する人も多いかと思います。

見せられた仮想空間が実際の世界とまったく区別がつかない世界だったら…仮想世界にハマっていくうちにどんどん現実の世界との区別がつかなくなる可能性はありますね。

実際に、現代でも自分そっくりのアバターをつくってネット上の仮想空間で全く知らない他人とコミュニケーションを取るサービスがありますからね。(アメーバピグとかLINE PLAYとか)。仮想空間のなかで人と対話してコミュニケーションをとって、そこでお金まで稼ぐことができてしまったら…もはやどっちが本来の自分の住む世界なのかわからなくなりそう。「真生活(Real Life)」に描かれた世界は私たちにとって決して遠い未来の話ではないように思いました。

原作:「人間狩り」収録作品「展示品(Exhibit Piece)」

2.「自動工場(Autofac)」監督:ピーター・ホートン(Peter Horton)

「自動工場(Autofac)」のあらすじ
地球全土が荒廃に導かれた核戦争の20年後、わずかな生存者たちは小さなコミュニティを形成し暮らしている。物語の主人公はコミュニティの代表格の女性、エミリー。
エミリー達の最大のミッションは、今なお資源を浪費し環境を汚染し続ける戦争前に作られた巨大工場(メガファクトリー)を停止すること。巨大工場は完全自動化された施設で、顧客や管理者が居なくなった今でも大量生産と消費活動を無意味に続けドローンを使って定期的に商品を配達している。完全なセキュリティで防御されている施設、簡単に侵入する事も破壊する事もできない。試行錯誤を続ける中、巨大工場のカスタマーケアにコンタクトを取り、。顧客対応をするヒューマノイド、アリスを呼びだす事に成功するのだが…

「自動工場(Autofac)」の感想
テレビドラマ作品として総合的に1番良く出来てたのがこの「自動工場(Autofac)」だと思います。伏線の張り方と回収の仕方も意外性があって面白かったし、およそ1時間のストーリーのなかで、アクションやラブストーリーの要素も盛り込まれていて。荒廃した近未来の舞台設定や登場人物の衣装なんかも魅力的でした。顧客対応をするヒューマノイド、アリスを演じる
ムーンライト」や「ドリーム」にも出演していた歌手兼女優の黒人女性ジャネル・モネイさんが美しいです。

ネタバレになるので詳しく書きませんが、この話もまた「人間らしく生きる」とはどういうことなのか?考えさせられる展開になってます。エンディングでは「えっそういうことだったの?」と意外な事実が判明。最初から最後まで観ていて飽きないストーリー展開です。

原作:「ディック傑作集〈2〉時間飛行士へのささやかな贈物 」収録作品「自動工場(Autofac)」

3.「人間らしさ(Human Is)」監督:フランチェスカ・グレゴリーニ(Francesca Gregorini)

「人間らしさ(Human Is)」のあらすじ
舞台は未来の地球。大気は汚染され、地球救済のための部隊で働くサイラス・へリック大佐と妻のヴェラ。ヴェラは冷徹で高圧的な夫サイラスとの愛のない結婚生活に耐える日々。
ある日、地球に不足している水を採取するために、サイラスを含む数人がレクサー4星に送られる。レクサー4星にいるレクサー人は凶暴で凶悪な生命体として知られている。地球から降り立った一行も現地でレクサー人に襲われ全滅したかに思われた。しかし予想に反しサイラスともう一人の部下だけが命からがら地球に帰還する。レクサー4星から無事に帰還した夫サイラスだったが、以前とは打って変わって急に優しく人間らしくなり、戸惑う妻のヴェラ。戸惑いながらも態度の変わった夫を愛し始めるのだが…

「人間らしさ(Human Is)」の感想
フィリップ・K・ディックの作品が問う「本当の人間らしさ」を象徴するような作品がこれだと思います。
ネタバレになりますが、誰もが観ればすぐわかることなので書いてしまいますと、レクサー4星から帰って来た夫サイラスの中身はレクサー人に入れ替わってしまっていたんですね。

そのことをもちろん妻のヴェラもすぐに気が付くんですけど、人間なのに人間らしくなかった冷徹な夫よりも、地球外生命体なのに温かな人間性と優しさを持つレクサー人の方が心を許し預けられる存在になるというジレンマ。ストーリー自体は展開が読めてしまうので意外性はありませんが、最後のレクサー人(夫サイラスの中身)が取った行動、そして妻ヴェラの決断に心を打たれる作品ですね。

原作:「ディック傑作集〈2〉時間飛行士へのささやかな贈物 」収録作品「人間らしさ(Human is)」

4.「クレイジー・ダイアモンド(Crazy Diamond)」監督:マーク・ミュンデン(Marc Munden)

「クレイジー・ダイアモンド(Crazy Diamond)」のあらすじ
主人公はエド・モリス。ジャック(男)とジル(女)と呼ばれる人工アンドロイド及びアンドロイドに知性や感情を与えるためのQC(量子意識)を生み出す会社で働いている。QCは言わばアンドロイドにとっての「魂」のようなもの。QCを注入されることでアンドロイドは「人間らしさ」を得ることができる。ある日エドは1人の美しいジル(女性型アンドロイド)と出逢う。彼女は自分の寿命を延ばすために新しいQCを盗み出す手伝いをエドに持ちかける。

「クレイジー・ダイアモンド(Crazy Diamond)」の感想
実は1番腑に落ちなかったのがこの作品。設定づくりに凝り過ぎていまいちストーリーが物足りないと言うか。
ジルとエドが盗んだQCをギャングに高値で売ろうとするんですけど、「人々がQCを手に入れてけっきょく何をするんだろう?」とちょっと疑問。
なぜみんながこぞってQCを欲しがるのかが上手く描けていない気がしたんですよね。(ジルは自分の寿命を延ばすために欲しいというのはわかるんだけど)。
あとはエドと奥さんの微妙なすれ違いみたいなものも描かれているのですが、この設定もいるのかなぁ?。なんか無駄な気がするんですよね。うーん。それぞれのエピソードに対する説得力やつながりに欠けるので、なんとなく感情移入しにくい…かな。

原作:「まだ人間じゃない 」収録作品「CM地獄(Sales Pitch)」

5.「フード・メーカー(The Hood Maker)」監督:ジュリアン・ジャロルド(Julian Jarrold)


「フード・メーカー(The Hood Maker)」のあらすじ

未来のロンドンでは「ティープ(teep)」と呼ばれる人の心の内側を読むことができるマイノリティが存在する。ティープは社会的に差別を受けていたが、自由連合政府はティープを利用して民衆の心を読み取り監視をしている。しかしそんな折に「フードメーカー」を名乗る人物がティープによる読心術を防御するフード(防御マスク)を開発し政府やティープに対抗するためにフードを民衆に配り始める。操作に駆り出されたのは普通の人間であるロス捜査官とティープの女性オナー。
2人はパートナーとして事件を追う中で徐々に親密になっていくが…

「フード・メーカー(The Hood Maker)」の感想
もっとも画づくりが凝っていたのがこの作品かも。全体的に暗くて重い雰囲気の世界観。
ティープの衣装やメイク、フード(防御マスク)も現代アート風で演劇の舞台に出てきそう。このまま映画化もできそうな雰囲気の作品でした。
ティープである主人公、オナーはパートナーになった捜査官ロスに他の人間とは違う何かを感じるんです。「あなただけは違う」と言いながら徐々にロスに好意を寄せ始めるオナー。しかしお互いに信頼し合い愛を確かめ合ったかと思ったら、ロスの秘密を知ってしまい失望するオナー….という。
ネタバレになるので深くは説明できないのですが、そんな「愛と信頼」をテーマにしたラブストーリーとも言えますね。

原作:「トータル・リコール ディック短篇傑作選」収録作品「フードメーカー(The Hood Maker)」

まとめ

いかがでしたか?次回は「フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ」全話ガチレビューの後編をお届けします。

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