【映画評】ワンダーウーマン。前時代的な価値観と傲慢さに満ちた残念な映画でした。
この記事を書いている人 - WRITER -
埼玉生まれインド育ち辛めのカレー好きそうなやつは大体ともだち。
月星座:双子座。太陽星座:蠍座。
息子溺愛。インドで出会った夫はチベット人。
星を読んだりカレー食ったり絵を描いたり宇宙に意識飛ばしながら頑張って生きてる文筆家。
星の地図「ホロスコープチャート」は天が与えた1人1人の生命や運命の縮図。そんな神聖な図を読み解きながら、皆様の背中を全力プッシュする事が使命です。
現在公開中の映画、「ワンダーウーマン
」をみてきました。
そして、しょっぱなから残念なポイントその1をお伝えします。
アクション映画の割にアクションシーンが少ない。
その肝心のアクションシーンも、CG使って演出している部分の構成がダサすぎる…。
残念なポイントその2。
ストーリーが、寒気がするほどのグダグダ感。
中盤で「早く終わらないかな~」って、ほんと飽きてた…。
主人公を取り巻く人間の描き方、そして恋愛はチープ過ぎてやばい。
でも映画評はすごく高いみたいだから、一般的には“面白い”映画なのかもしれません。
ざっくりとしたあらすじ
sponsored links
主人公は女だけの戦闘部族(アマゾネス)の島のプリンセス、ダイアナ。

で、そこにアメリカ陸軍航空部隊長で、ドイツ軍にスパイとして忍び込んでいたスティーブ・トレバーが命からがら逃げ込んで来る。
スティーブはドイツ軍から新兵器の情報の描かれたノートを奪って逃走し、イギリスに行くところ。
スティーブから外の世界の悲惨な状況を聞いたダイアナは、あたいが世界を救わねば!って、スティーブと共に戦地に赴くのです。
いやいや、お前が行く必要そんなある??
ってツッコミたくなるんですけど。
外の世界の混乱は軍神アレスのせいだ!
って勝手に解釈して、アレスを倒しに行くんですね。
この「俺が世界の警察だ!俺様が秩序だ!!」みたいなアメリカの嫌な部分を凝縮したかのようなストーリーと主人公…。
自分が信じる正義を貫く為なら大量殺戮もオッケーな傲慢さ
sponsored links
映画ワンダーウーマンでは、ドイツ軍が敵という設定になってます。
「世界を救う」という大義名分のもと、主人公ダイアナ御一行はドイツ軍の兵士たちをガンガンぶっ潰していくんですよ。
ダイアナの御供たちも手溜弾をぼこぼこ投げ込んだり建物爆破して大量殺戮。
自分の信じる正義に反するものは敵。
このTHE・欧米っぽい価値観…。極端な二元論。
あなたが救いたい「世界」の一部に、その目の前のドイツ軍の皆様も含まれていると思いますよ。
と、言いたい。
そもそも、実在する(してた)ドイツ軍をこの映画の中で登場させた必要あるのかな。
ドイツの人からみたら本当に胸クソ悪すぎる映画なんじゃないだろうか。
日本をとんでもない極悪外道クソ国家に描いて洗脳する中国映画と同じようにみえる。
こういう勧善懲悪映画をつくりたいんだったら、舞台も登場する国も全部架空のものにした方がいいでしょ。
描いてる女性像が男目線でつくりあげられた幻想の女性
主人公のダイアナ。美人で強くて純粋で正義感に溢れてて。
そんで想像通りにスティーブとくっつく。戦場の村に滞在してる時に結ばれちゃってね。
で、スティーブ最後に死ぬ。お前、無理して死ななくてもよくね?って感じの状況で自ら死を選ぶ。
あのー…そもそも映画全体を通してスティーブに惚れる要素どこにあった!?
まぁ生まれて初めて目にした男ってだけで良かったのかもしれないけどさ。
主人公のワンダーウーマン、ダイアナ。

強くて、美しくて、純粋で、無条件で守ってくれて。すぐに好きになってくれる。
敵と戦う時は強い。でも自分の前ではかわいい。
何?この男の身勝手な幻想で創り上げられた都合のいい女性像。
(しかし監督が女性と知って本当に驚いたのですが…。)
そして、映画ワンダーウーマンの最期のセリフが、「世界を救うのは愛だ」みたいな言葉。
お…お前の身勝手で自分勝手で傲慢な行為に本来の愛の要素はひとつもねえよ。
と、突っ込みたくて仕方ありませんでした。
原作アメコミだし、アメリカ映画だし、価値観がそっちよりになるのは仕方ないけどね…。
仏教的な慈悲と許容と中庸の価値観をもって観たらいかん映画です。
sponsored links